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人材派遣、非正規雇用の規制緩和が、日本経済を活性化させる?

2012/06/01

医療、介護、エネルギー分野などの成長産業は、2020年までに約1000万人の人材需要を生み出す。
 
経産省の産業構造審議会では、こんな予測が打ち出されています。

2010年から2020年にかけての産業別の就業者数の変化を見てみると、高齢者の引退を考慮した上で、ヘルスケア・子育て、クリエイティブ産業、新しいエネルギー産業等の新産業が創出された場合、①対事業所サービス(新しいエネルギー産業、人材育成業、デザイン設計業、専門サービス業等)、②対個人サービス業(ヘルスケア・クリエイティブ産業等)、③医療介護(主に公的保険)で、それぞれ300万人程度、合計で約1000万人規模の就業者数の増加が必要となる見込みである(新産業構造部会報告書)。

 
1000万人という数字の根拠は必ずしも明らかではありませんが、今までの基幹産業からこれからの成長産業へと雇用がシフトし、その流れがいっそう加速していくというイメージは、多くの人が共有するところだと思います。

だからこそ、もっとドラスティックに成長産業に人材が移動できるような仕組みをつくらなければならない時代に直面しているのです。

 
派遣法改正による人材派遣の事業規制、今後の労働契約法改正によるパートや契約社員についての規制、そして職業紹介のあり方に関する規制。

これらは単純に法律の問題というよりは、今後の日本社会の雇用に関わるテーマをいかに形づくっていくかという目線が基本になければならないでしょう。

すなわち、ニーズの変化や合理化によって従来型の産業では余剰人員がますます増え、今後の社会を牽引する成長産業で顕著な人手不足が進んでいくという視点。

この点、5月27日付の日経新聞の社説は、言い得て妙の論旨だったと思います。

同社説で提起されたのは、以下のふたつの仮説です。

 

【その1】  非正規の働き方を規制すれば、その分、正社員の登用が増えるはずだと仮定するが、厳しい国際競争の中にあっては、必ずしもそうした流れが現実のものとなるとは考えにくい。

【その2】  労働条件が不利なことが多い非正規社員の契約じたいを規制することで、働く人を保護しようという発想がルールの根底にあるが、労働力が柔軟に移動できる仕組みを抑制すれば、かえって働く人じたいに不幸が訪れる。

 
私自身は、じつに意欲的な視点を問題提起しているなと思いました。

 

人材派遣や契約社員や職業紹介の規制緩和が、日本経済を活性化させる?

こうした仮説は、法律や実務と向き合う上でも、必要な目線のひとつだと思います。

派遣法をはじめ労働法の改正ラッシュが控えている今年、専門家も真価が問われるところですね。

 

決して、単に、派遣や契約社員や職業紹介をめぐる法律や仕組みの問題ではないのです。

これらの分野を専門とする社労士であれば、なおのことこうした認識と理解がすべての発想の土台になければいけませんね。

先日のみえ企業成長塾でも報告しましたが、今年は私も法改正の解説や実務対応について、体系的にお話しする機会をつくっていく予定です。

私の意見についても、しっかりお伝えしていきたいと思っています。

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